10万円でも売れない負動産はただであげてしまったほうがスッキリする。極端な選択かもしれませんが、それが最善の選択になることもあるのです。
目次
10万円でも売れない負動産が増えている原因
親から相続した田舎の家や土地が売れない
地方や田舎の家や土地を相続した場合、都市部よりも土地の価格は低いうえに需要もないため買い手を見つけるのが困難。
これは田舎であるほど高齢化が進み、不動産を購入する若い年代が少なくなっていることが原因です。
また、若い人にしても、未婚化・晩婚化・非正規雇用の増加・共働きなど生活様式が変化し、不動産を購入する人が極端に少なくなってきているとされます。
老朽化した分譲マンションが売れない
マンションの立地条件にもよりますが、親から引き継いだマンションを格安で売り出しても買い手が見つからず、管理費を払いなが所有しているケースが増えています。
リゾートマンションはタダ同然でも売れない
築年数40年にもなるリゾートマンションは豪華な共有施設の維持管理費が仇となり、持っているだけで年間60万円支払わなければならないまさに負動産。
バブル期には3000万円もした物件であっても、現在の査定額は10万円。この値段で売りに出しても買い手が見つからないというのが現状です。
負動産を持ち続けるデメリット
固定資産税が毎年発生する
使用していない建物や土地でも資産として認められるため毎年固定資産税を払わなければなりません。
管理費の負担がかかる
建物や土地を放置することで老朽化や荒れ地化が進みます。
空き家を管理せず放置した場合は、特定空き家に指定されて行政の指導が入り固定資産税が跳ね上がることも。また、土地を荒れたままにしておくと近所からのクレームがは入るため定期的な管理が必要となります。
マンションの場合は前述したように、管理費の負担が大きくなります。
放置した場合の損害賠償請求のリスク
所有している不動産が倒壊やがけ崩れを引き起こすなど他人に損害を及ぼした場合、責任を追わなければなりません。
相続前であれば所有権を放棄できるが・・・
実家の土地や家などは相続放棄することで所有権を放棄できます。
- 相続放棄は相続を知ってから3ヶ月以内
- 負動産だけでなく相続する財産全てを放棄しなければならない
- 相続放棄をしても次の管理人が決まるまで管理責任は残る
しかし、相続してしまった不動産を改めて相続放棄するということは不可能です。
寄付や無償譲渡の可能性について
相続し所有してしまった不動産は、他の遺品のように簡単に捨てることはできません。
自治体へ寄付することは可能か?
要らない不動産は、自治体ごとに設けられた条件を満たしていれば無償で引き取ってもらうこともできます。
しかし、市町村にとって土地に課せられる固定資産税は大事な収入源であるため、使い途のない土地をうけとってしまっては土地の税収が減ることになります。
また、引き取った土地の管理費用のことも考えると、簡単に不動産の寄付を受け付けないというのが現状です。
個人への譲渡は可能か?
■土地であれば近隣の土地所有者に譲渡
隣地の所有者であれば有効活用できますし、もともとあった土地にまとめて一つの土地とすることができるため可能性は高いです。
しかし、空き家の場合は、解体して更地にしない限り隣人への譲渡は難しいでしょう。
■0円物件サイトに登録して欲しい人を探す
普通に考えると自分がどう活用していいのかわからない物件を欲しがる人はいないだろうと考えるのが自然です。
しかし、多くの人の目に触れるサイトに登録して掲載してみると、意外なところから引き取り手が見つかる場合があります。
売れずに諦めていた空き家や空き地を掲載して欲しい人を探すサイトには【みんなの0円物件サイト】があります。
このサービスは2019年7月に始まった新しいものですが、140件の登録ですでに8割以上のマッチングを誇る実績を持っています。
また、国土交通省のモデル事業にも採用され、多くのメディアでも取り上げられています。
そのため、このサイトに登録することで多くの人の目に触れる機会が増えるというもの。
掲載は無料であるので、手放したくても手放せない負動産があるのであれば試してみると良いと思います。
お荷物になっている不動産とはいえ、「無償で誰かにあげてしまうのはもったいない」と思う方もいるかも知れません。
そうであるならば不動産を譲渡する前に、お持ちの不動産の資産価値を確認してみてはどうでしょうか?
不動産会社の中には、一般の不動産では買取も売却も難しかった訳あり物件を扱っている会社もあります。
これまで手を尽くしても売れなかった物件でも思わぬ価値を生み出す可能性もあるのです。