ベランダや縁側の軒下に洗濯物を干そうとしたら物干し竿にクモの巣が張られていた。洗濯物を干す前に除去したのに洗濯物を取り込むときにはまた張られていた。そんなクモの巣の悩みを解決してくれるのがクモの巣ジェットです。
クモの巣ジェットに使用されている成分は人体に影響のないものなので、洗濯物についたとしても問題はありません。
本記事ではクモの巣ジェットの成分の安全性と、それでもやはり使いたくないという人のためにクモの巣を作らせない方法も紹介しています。
クモの巣ジェットは洗濯物に付いても問題なし
クモの巣ジェットは殺虫成分でクモを追い払い、さらにシリコンコートをすることでその場をクモの巣が作りにくい環境にするというものです。
コーティングで使われるシリコンはコンタクトレンズや食器などにも用いられる素材で人体に害のないのが特徴。
有効成分であるフタルスリンとビフェントリンはピレスロイド系の成分です。
ピレスロイド系成分は低温で効果が大きく出るものであるため、体温の低い昆虫や両生類・爬虫類・魚類には毒性を発揮します。
一方、体温の高い哺乳や鳥類への作用は極めて低く、体に入っても速やかに分解されすぐに排出されるため安全性の高い殺虫成分です。
また、光や空気、熱に触れることで分解されるため、殺虫効果を発揮した後はすぐに分解されることから環境にも優しいとされています。
つまり、
- 人間には害のない成分であること
- 洗濯物についてもすぐに分解されるということ
- 物干しにスプレーしてもオイル成分は気化してベタつかない
という理由からクモの巣ジェットは物干し竿のクモの巣除去に使っても洗濯物に影響がないと言えます。
それでも気になるのであれば、ハンガーに吊るせば洗濯物が殺虫剤のついた物干し竿に直接触れることはありません。
ただし、殺虫剤の安全性を知っているのは使用する当人のみ。
アパートやマンションなど、隣近所の洗濯物との距離が近い場合は話が別です。
物干しにクモの巣ジェットを噴射することで隣の洗濯物にかかってしまいトラブルとなることもあります。
トラブルを避けるために予めスプレーを使うことを隣人に伝えておくか、もしくは、洗濯物を干す時間を避けて夕方以降にクモの巣ジェットを撒くことをおすすめします。
物干しにクモの巣を作らせない方法
物干しにクモが巣を張るのは、そこに餌となる虫がいて捕獲しやすいからです。
クモが餌とする虫が発生する原因は
- 植物を育てている
- ダンボールが溜まっている
- コバエが集まるゴミが置かれている
- 埃が溜まっている
- 家の灯りに集まってきている
物干し竿にはクモの巣ジェットを使えば当分の間クモの巣を見かけなくなりますが、虫が発生する環境をそのままにしておけばいずれまたクモは戻ってきます。
エサとなる虫を寄せ付けない環境づくりをする
基本的にすべきことは次のとおりです。
- 物干し台のそばやベランダに植物を置かない
- ダンボールやゴミをそばに置かない
- こまめに周りを掃除する
家の灯りに引き寄せられる虫(蛾やユスリカなど)を狙って巣を作っているのであれば、カーテンや雨戸を閉めて灯りがもれないようにする必要があります。
また、ピレスロイド系の虫よけグッズを物干し竿やベランダに吊り下げておけば、ユスリカなどの飛翔昆虫を寄せ付けなくなるのでクモも巣を作らなくなります。
巣を張るクモと張らないクモ
家で見かけるクモには巣を張る種と巣を作らない種があります。参考までにまとめておきました。
巣を張るクモ
・イエユウレイグモ
長い足と細身の体を持つ灰色のクモです。フラフラと歩く姿が不気味なクモですが、臆病で毒もなく巣を張る以外特に害はありません。
・ヒラタグモ
体に黒い模様のあるクモです。平べったい体でサイズは1cmくらい。このクモも、巣を張るくらいで特に害はありません。
・ジョロウグモ
雄よりも雌の方が大きく胴体が最大で3cm。足まで含めるとかなりの大きさになります。強くはないのですが毒を持っているので噛まれると痛みます。
巣を張らないクモ
巣を張って待ち構えるのではなく、自分で歩き回ってエサとなる虫を食べる種類です。
・アダンソンハエトリ
足を含めて1cm程度の小さいクモです。部屋の中を跳ねて移動しながらハエなどの小さい虫を捕まえて食べます。
・アシダカグモ
体調は15cm程度まで大きくなるものもいます。見た目のインパクトの割には臆病で昼間はひっそりと隠れています。人が寝静まって静になると徘徊して害虫を食べます。体も大きいのでゴキブリや蛾なども食べてしまいます。
アダンソンハエトリもアシダカグモもエサを探して徘徊し害虫がいなくなると家からいなくなる。まるで自然界のルンバのようなありがたい存在です。
しかし、クモが家にいるということは裏を返せばエサとなる害虫が家の中にたくさんいるという証拠。
害虫を食べ尽くしたらいなくなるなんてのんきなことはいっていられませんので、クモには強制的に外に出ていただきゴキブリやハエ、ダニなどの害虫駆除に取り組むことが得策です。
まとめ
洗濯物にクモやクモの巣がついていたらぎょっとしますし、子供の肌着にジョロウグモが忍び込んでいたらなんて考えるだけでもゾッとします。
手っ取り早いのがクモの巣ジェットを使用する方法。安全性も問題ないこともわかりました。
同時にクモが巣を作りに戻ってこない環境つくりが大切であることもお伝えしました。