白は太陽光を吸収しにくいので紫外線のダメージを受けにくく色あせしません。しかし、汚れが目立つという点においては油断できません。
また、赤は光に対する耐性が低いので色あせしやすいですが、赤をアクセントに使いたいという方もいるはずです。
本記事では色あせしにくい色としやすい色とその原因。また、白や赤を外壁に使う時の塗料についてまとめています。
目次
色あせしにくい外壁の色ベスト3|白・黒・青
1位 白
白い色は太陽光を吸収しにくいため紫外線のダメージを受けにくく、そもそも色があせたこともわかりにくい色といえます。
加えて、顔料に使われている酸化チタンは無機成分であるため化学変化を起こしにくいという特徴を持っています。
2位 黒
黒の塗料にはカーボンブラックという顔料が使われています。この顔料は着色力が高く、色の原子の結びつきが光に分解されにくいという特徴を持っています。
3位 青
青は原色系の色ですが、光を反射しやすいため紫外線の影響を受けにくいという特徴を持ちます。
白や黒のデメリットは汚れが目立つこと
白や黒は色あせに対しては優秀ですが、汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。
白はホコリや排気ガス、カビや苔などがあれば他の色よりも目立ちやすいです。
黒い壁は換気扇からでてくる油汚れで白くなりがち。また、ツヤが落ちてくると色があせたようにみえます。
メンテナンスの手間と費用を考えたら、色あせしにくく汚れが目立ちにくいベージュ系やグレー、ブラウン系の外壁が多くなるのも頷けますね。
色あせしやすい外壁の色ベスト3|赤・黄・緑
色あせしやすいのは暖色系。特に透明度が高い色合いのものは経年による変色が大きいです。
1位 赤
赤は、光に対する耐性が低く、特に原色に近く鮮やかな色は色あせが目立ちます。※赤い塗料が塗られている東京タワーは5年に1度の塗替えが必要です。
2位 黄
特に、鮮やかなイエローは色あせが目立ちます。
3位 緑
緑の外壁は最近人気を集めている色ですが、明るめの濃い緑色は色あせが目立つので注意が必要です。
外壁の色あせが起きる2つの原因
紫外線による色素の原子が破壊される
日当たりの良い南側の外壁が色あせて見えるのは紫外線による色素の劣化が原因ですが、これは顔料の色素原子が紫外線のエネルギーによって破壊されるため本来の色が出せなくなることに起因しています。
塗料の素材そのものが化学変化した結果
金属が酸化によって錆びるように、酸素・水・日光などの影響から素材事態が変質して色が変わることもあります。
外壁の色あせや汚れに強い塗料の選び方
外壁の色を決めるときに色あせや変色が目立ちにくい色を選ぶことも大事ですが、変色しにくい塗料を選ぶことも有効です。
白や赤を使いたいのに色あせや汚れを気にして結局は無難なベージュを選んでしまった・・というのでは選択の幅があまりにも狭すぎますよね。
最近は、変色や汚れに強い塗料も開発されてきていますので、こちらを参考にしてください。
■フッ素系塗料
耐用年数が短い塗料は紫外線の影響を受けやすいとされます。
ウレタンの塗料は耐用年数が8~10年
フッ素系塗料は15年~
費用はウレタンよりも高くなりますが、フッ素系塗料は低汚染性・防藻性・防カビなどの汚れにも強いです。
■ラジカル制御型塗料
ラジカル塗料はシリコン塗料とフッ素塗料の中間に位置する新しい塗料として注目されています。
価格的にはシリコン系と変わらず、スペックはフッ素系に近いため色あせも少なく、ひび割れの発生も抑えることができます。
- チョーキングが起こりにくい
- 防汚性、防カビ性に優れている
※ラジカルとは塗料に含まれる顔料に紫外線が当たることで発生する劣化因子です。
■光触媒塗料
光触媒塗料は紫外線を利用して表面の汚れを分解し雨で洗い流すことから汚れがつきにくい状態にしてくれます。
ただし、日光によって作用するため、日当たりの悪い立地条件では十分に効果を発揮できません。
- 耐用年数:16~22年
- 塗るだけで周辺の空気を浄化する作用がある
- 防汚性、防カビ性に優れている
■ツヤのある塗料を選ぶ
テカテカした外壁は恥ずかしいということで意図的につや消し剤を入れて加工することがありますが、その分耐久性は落ちます。
色あせが気になる場合は艶のある塗料を選ぶようにしてください。
また、次のような高性能な塗料もあります。
■低汚染塗料
塗料の表面に特殊なコーティングを施すことで汚れがつきにくく汚れも雨水で流れ落ちます。この特殊なコーティング効果により耐久性も高くなっています。
■ナノテク塗料
ナノテクノロジーという新しい技術を利用した塗料です。
- 耐久性の向上
- セルフクリーニングによる防汚
- 殺菌効果による防カビ・防藻
- 紫外線への耐性あり
こういった最新の塗料は外壁業者もまだ使い慣れていないうえ、値段が高いという点も否めません。が、将来的に業者の施工実績も増え、価格が安定することを期待したい素材です。
まとめ
白い色は色あせしにくいが汚れが目立つ、赤い色は色あせしやすいというデメリットがありますが、現在は高性能の塗料もあるので自由な選択ができるようになってきています。
白や赤といった極端な色選びをしなくても、後々「やっぱりこの色は失敗だった」とか「安い塗料にした結果色あせがひどかった」といった後悔がないようにポイントを抑えた色選びを行ってください。
そのために、塗料の色や性能に詳しく適切なアドバイスをしてくれる外壁塗装業者との出会いは大切です。
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