事故物件は売却できないという理由からタダ同然の価格がつけられることがあります。
しかし、焦って売却するのは禁物です。売却を決める前に正しい相場調査を依頼し、本来の価格を知ることは大切です。
目次
事故物件の正しい相場調査
■事故物件の相場は一般査定から心理的瑕疵を引いた額
不動産の相場は、物件の築年数、仕様、周辺の環境や利便性によって決められます。
【一般的な査定基準】
- 不動産の立地
- 不動産の間取りや設備の状態
- 不動産の築年数
孤独死や自殺・殺人など、人の死にまつわる事故物件は、心理的にマイナスの印象を与えるものです。
これを心理的瑕疵というわけですが、事故物件を査定する際はこれを差し引いた価格で設定されることになります。
自然死・孤独死(特殊清掃が行われた場合) 約20%ほど下がる
自殺 約20~30%下がる
殺人事件 約30~50%下がる
心理的瑕疵がある事故物件には必ず告知義務が発生し、売却する際には契約する前にその内容を相手に知らせなければなりません。
事故物件と知った上でその家を購入したいという人は少なく、それでも早く手放したというのであれば価格を低くせざるを得ないというわけです。
しかし、事故物件であるからといって必ずしも二束三文であるとは限りません。
どんな事故物件でも収益が上げられるという不動産に依頼すれば、一般の査定額よりも高い価格がつく可能性があるのです。
一般の不動産会社が事故物件を拒否する理由
事故物件の仲介は時間がかかる
事故物件の場合、買い手が見つかる確率が低いため売却までに時間がかかることが予想されます。
その間、事故物件の管理は不動産が行うことになるわけですが、売値が低い分仲介手数料も少ない物件の長期管理は不動産会社にとっても割に合わない仕事となります。
買い取っても再販できるノウハウがない
事故物件を不動産が買い取りした場合、再販売をして利益を出すことを目的としています。
しかし、事故物件の再販ルートやノウハウが確立していない不動産会社では、いつ再販売できるか読むことができません。
そういったリスクを回避するために買い取りを拒否されることが多いです。
事故物件は正しく扱ってくれる業者に託す
事故物件で収益を得る自信がある専門業者
事故物件の取り扱い実績のない業者は、実際にどれくらいまで価格を下げて販売すればよいのかわからないためスムーズに契約してもらえません。
一方、事故物件の取り扱いに実績のある専門業者は売却方法のコツを熟知しているため、一般業者よりも高い査定額で手放すことも可能になります。
事故物件の長期保有ができる資金を持つ会社
資金が潤沢である不動産会社であれば、事故物件を長期管理することも可能です。
事故物件を売却する際、告知義務について時効がありません。
しかし、人の死が発生してから年月が経てば心理的瑕疵による影響は薄れ事故物件であっても売却はしやすくなります。
資金力のある不動産であれば、通常売却ができるようになるまで事故物件を管理することができるので買取額もそれほど低くなりません。
事故物件の専門家|成仏不動産の考え方
事故物件には自殺、他殺だけでなく、昨今は孤独死によるものが増えてきています。
全ての孤独死が事故物件となるわけではないのですが、特殊清掃が必要な状態で発見されるケースも増えてきていることから、孤独死を含めた事故物件の総数は、東京だけでも数千にも上ると言われています。
成仏不動産は事故物件が今後も増えることを予想し、そうなった際に事故物件でも気にせず借りたり購入したりする人を増やす必要があるという考えから、事故物件のみを掲載しているサイトを立ち上げ紹介しています。
このサイトでは事故の状態を正しく可視化することで、利用者が選択しやすい仕組みになっています。
それにより、事故物件の潜在的な需要を掘り起こそうとしているのです。
実際、事故物件を気にしない人も増えてきて問い合わせの件数も多くなっているとのこと。
また、成仏不動産では事故物件だからと一律に金額を下げるということはせず、現場の状況や需要に応じて金額を設定しています。
そのため、一般の不動産では提示できない高い金額の査定も可能となっているのです。