この記事ではねずみが電線をかじることによってもたらす被害とその対策についてまとめてあります。
伸びる歯を削らなければならないねずみにとって電線やケーブルは格好の道具。
でも、そのことが漏電や火災の原因にもなりかねないのでしっかりと対策を立てて、御自分の財産を守るようにしてください。
ねずみが原因の漏電火災の確率は低いが、奴らが火災を引き起こす可能性は十分にある
ねずみが電線をかじることで漏電が起こりますが、その漏電自体が火災の原因となる確率は低いです。
なぜなら日本の家屋の多くには漏電遮断器がついているため、漏電が起きるとすぐに遮断されるからです。
現在、日本の漏電遮断器の普及率は全国で 89.0%。(関東では 92.9%)新築の家の場合は設置が義務付けられています。
参考:内閣府防災情報
漏電遮断器に異常が見られた場合は速やかに原因を突き止めて対処するようにしてください。
ただし、ねずみが火災の原因となる可能性は漏電以外にもあるので油断は禁物です。
例えば、次のようなケースです。
・ねずみが電線をかじることで表面の絶縁体が剥がされ電線がショート。これにより火花が散りホコリやゴミに引火する。
・電線をかじったねずみが感電死しこの死骸が燃えて火事になる
・ねずみの尿が電気機器にかかったため絶縁不良を起こし発熱出火した
参考:東京消防庁のホームページ
ちなみに東京都の火災件数のうちねずみが原因による火災は約20件。不明の件数(ねずみだと思われる)や全国レベルの件数を考えると無視できない数となります。
引用:消防防災博物館サイト
ねずみが電線をかじる理由はげっ歯類の習性
ねずみが電線をかじるのは伸び続ける歯を削るためです。
げっ歯類であるねずみの前歯は1週間に2.1~2.8mmのペースで一生伸び続けます。
これを放って奥と自分自身を傷つけたり、ものが食べられなくなるため硬いものをかじって歯を削ろうとするのですね。
電線は歯を削るのに丁度よい硬さではあるのですが、だからといってねずみが特に電線を好んでかじっているわけではありません。
天井裏や壁の中に住むことの多いねずみにとって電気線は手短な素材である。それだけのことです。
ねずみは明るいうちは人のいない天井裏や壁の裏で活動していますが、人が寝静まったころ生活空間に出没します。ですので、冷蔵庫やテレビなどのケーブルも決して安全ではありません。
ねずみの気配を感じたら早めに駆除対策を行うことをおすすめします。
配線を守るための対策グッズ
ねずみはかじったものに嫌な刺激があれば二度と噛まないという習性があります。こちらは、その習性を利用したグッズです。
- 防鼠テープ
防鼠テープは唐辛子やハッカなどねずみが嫌がる成分を含ませているテープ。このテープをコードに巻きつけておくことで被害を防げます。
- 防鼠チューブ
素材に唐辛子の成分が配合されているチューブタイプ。側面の切込みから複数の電線をまとめて収納することができます。
ねずみが嫌がる刺激成分は他の動物にも効果がありますので、ペットのカジカジ防止にも使えますよ。
ねずみによる火災は保険の対象にならない
火災保険に入っていてもねずみが原因で起きた火災の場合は保険が適用にされません。
保険によって内容は異なりますが、免責事項の説明に「ねずみ食い、虫食い等による、損害および次のいずれかによって生じた損害は対象外」と記載されている場合は無効ということになります。
ねずみ以外にも鳥やハクビシンなどの動物によって起きた火災も同様。
その理由は動物による被害は、経年劣化や家の管理が不十分でああることから起きるもので突発的なものではないということが理由です。
つまり、ねずみがいるということがわかっているのに放置することは、保険の効かない火災を引き起こすリスクがあるということなのです。
ねずみは放っておけばどんどんと増えてしまいますので早めの対策を。
できれば費用を抑えて自力でなんとかしたいところですが、難しい場合はプロの業者さんに相談してみてください。
天井裏に潜んでいるねずみの場合、駆除だけでなく掃除や消毒などの後始末も必要となりますから確実に行うためにもプロの手を借りたほうが安心です。
害獣や害虫退治の際はチラシや電話で業者を探して直接交渉するよりも、優良業者を複数紹介して見積もりを出してくれるサイトを利用したほうが安心です。
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