外壁塗装において高圧洗浄をしないという選択はデメリットが大きい

外壁塗装時の高圧洗浄は30年ほど前までは必ずしも行われる作業ではありませんでした。

現在では高圧洗浄が当たり前のように行われていますが、費用がその分上乗せされるためできれば省略したいという方もいるかも知れません。

しかし、高圧洗浄を行わない外壁塗装には様々なデメリットがあります。

本記事では高圧洗浄をしないことのデメリットについてまとめてありますので、高圧洗浄の必要性について疑問をお持ちの方は参考にしてください。

併せて高圧洗浄のやり方と注意点についても紹介しています。

外壁塗装の際に高圧洗浄しないとどうなる

汚れを落とさないと塗料が剥がれやすくなる

古くなった家の外壁に触れると白い粉が手に付着するようになります。これは壁の表面にできた塗膜が年月を重ねて劣化し粉になるチョーキングという現象です。

チョーキング現象が起きている外壁は粘着力を失っているため、この上から塗料を塗っても密着せず剥がれやすくなります。

また、壁についたホコリや苔、カビもまた塗料を覆う塗膜の密着力を弱くします。

高圧洗浄を行わずにそのまま塗装を施すということは、ゴミを挟んだまま塗料を塗ることになるため耐久力が落ち、本来10年以上持つ塗料が数年で修復が必要となりかねません。

外壁塗装の劣化を抑えるためにも高圧洗浄は必要です。

きれいに仕上がらない

蓄積した汚れを落とさずに新しい塗料を塗るのは、化粧を落とさない顔に再びファンデーションや口紅を塗りたくるようなものです。

遠目にはきれいに見えても、近く見ると汚れが残っていて清潔感がない仕上がりとなります。

外壁塗装の前に汚れを落とすことで見栄えも一段と良くなる効果もあるので多少費用がかかったとしても高圧洗浄は実施するべきなのです。

高圧洗浄ができない場合もある

鉄部分のサビには逆効果

鉄部分にサビがある場合、ケレンという作業でサビを落とします。ケレンを行ったあとに水で濡らすとサビの再発生につながるので鉄部分には高圧洗浄は不向きです。

下地の状態によっては使えない

下地の劣化が激しい外壁に高水圧を当てるとダメージを与えてしまい、場合によっては外壁そのものを破損しかねません。

また、木製の下地の場合は水をかけることが腐食の原因となります。木製にはブラシなどを使った手作業での対応となります。

外壁の高圧洗浄の作業工程

1.足場や飛散防止シートを設置する

高圧洗浄は足場を設置してから行われます。強い水圧の水を外壁にあてて汚れを落とすため、その汚水が周囲に飛び散って近隣の家を汚さないように足場の周りには飛散防止シートが張られます。

2.洗浄用の水を準備する

洗浄用の水は施主の水道から業者の用意したタンクに水をためて使用します。高圧噴射するためには水をタンクに移す必要があるからです。

水道代は施主負担となりますが、10時間の作業で6000リットル使う計算で税込み2000円が相場。もしくはそれよりも少ない計算となります。

3.高圧洗浄開始

洗浄は汚水が流れて壁面が汚れないように屋根から壁面と言う順番で作業が行われます。

洗車のように水を使って洗い流すようなものではなく、非常に強い水圧で汚れを削り落としていく作業となるため作業時間は7~8時間にも及びます。

4.しっかりと乾燥させる

高圧洗浄完了後はしっかりと外壁を乾燥させなければいけません。季節にもよりますが、24時間~48時間乾燥させてから次の工程に入ります。

 

通常、以上の工程で高圧洗浄が行われますが、コーキング剤が劣化していると高圧洗浄が建物にダメージを与えることもあるので補修作業を行ってから高圧洗浄を行います。補修作業の必要性については打ち合わせの段階で業者側から提案されます。

 

外壁の高圧洗浄時の注意点

近隣に挨拶する

高圧洗浄を行う前にご近所さんにその旨を伝えておきましょう。
汚水は飛び散らないように飛散防止シートが張られますが、足場を組むときには大きな音が発生します。事前に挨拶をしておけばトラブルの可能性を減らすことができます。

洗濯物は外干ししない

高圧洗浄時は洗濯物を外干しできないのは当然のことですが、近隣の家にも洗濯物を外に出さないよう伝えなければいけません。飛散防止シートで汚水の飛び散りは抑えられますが、高圧洗浄機から噴霧されるミストがシートの隙間から飛び出る可能性があるからです。

窓を閉めておく

窓を開けっ放しにしていると水が室内に入り込みます。家にいる場合は窓を閉めれば良いことですが、うっかり開けっ放しで出かけてしまうと大変なことになります。外出の際は窓が閉まっているかしっかりと確認するようにしてください。

万が一に備えて補償を確認しておく

高圧洗浄の水圧は15MPa以上。家庭用高圧洗浄機8~12MPa(メガパスカル)の比ではありません。そのため窓ガラスや自家用車の思いがけない損傷が起こることもあります。その際、業者が保険に加入していれば救われます。業者が「請負業者賠償責任保険」に加入しているかどうか契約前に確かめておきましょう。

こんな業者には注意

高圧洗浄の作業時間が短かすぎる

高圧洗浄は家全体を洗浄する作業ですが、水をかけてかんたんに洗い流すと言うものではありません。

強い水圧で古い被膜やこびりついた汚れを削ぎ落としていく手間のかかる作業であるため、7~8時間はかかると考えるべきです。

高圧洗浄が2~3時間で終わるようであればその業者は技術が未熟か、意図的に手を抜いている可能性があります。

外壁の状態を見極めきれない業者

高圧洗浄は外壁素材や状態によって水圧を調整したり、ブラシで手作業をしたりするなど高度の知識が必要な作業です。また、どの方向から高圧洗浄水をかけるべきかも熟知していなければなりません。

そういう見極めができない業者が力任せに高圧洗浄を行えば外壁や窓ガラスが破損したり、水が室内に侵入してくることにもなりかねません。

見積もりに洗浄一式しかと記載していない

見積もり書に「高圧洗浄作業一式」とだけ書かれている場合は、費用を誤魔化していることがあります。

本来、高圧洗浄の費用は㎡あたりの作業単価が提示され面積の広さに応じて計算されます。一式○○○○円としか書かれていない場合は㎡あたりの作業単価を確認するようにしてください。

通常外壁塗装の高圧洗浄の作業単価は1㎡あたり100~300円が相場です。

 

まとめ

高圧洗浄は外壁塗装の際に必ず行うべき作業ですが、その際、高圧洗浄に対する知識と技術を持つ業者であるかも見極める必要があります。

しかし、悪質業者の噂が多いこの業界、信頼できる外壁業者を見つけ出すのは至難の業でとてもストレスのかかる作業です。

そんなストレスを少しでも軽減してくれるのが外壁塗装パートナーズという一括見積もりサイト。

外壁塗装パートナーズでは厳しい審査を通過した優良な外壁業者しか登録できない仕組みになっていて、最大3社の見積もりを無料で出してもらえます。

 

外壁塗装業者を探し出すのが難しい時は、専門家の知識を利用できるサービスを有効活用することをおすすめします。

 

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