らナニそれ?美味しそうな匂い
アリの巣コロリには誘引剤に黒蜜が使われているので犬や猫がなめてしまうことがあります。低濃度なので哺乳類には毒性がないといわれていますが、主人としては焦りますよね。
本記事ではアリの巣コロリを犬や猫が食べたときの対処法と成分の安全性、あわせて安全な設置方法をご紹介しています。
目次
アリの巣コロリを犬や猫が誤飲した時は水を飲ませる
アリの巣コロリには顆粒の毒エサだけのものと、ゼリーと顆粒の2種類の毒エサが入ったスーパーアリの巣コロリがあります。
どちらもフタ付きですが、顆粒状のものは容器を傾けるとこぼれ落ちます。こぼれ落ちた量の毒エサを犬や猫が舐めた(食べた)くらいであれば問題はありません。
また、アリの巣コロリには誤食防止剤として苦味の強い安息香酸デナトニウムが配合されているので大量食べられるようなものではないです。
犬や猫が口にした量が少量であることが確認できたら水を飲ませて様子を見るようにしてください。
しかし、万が一大量に食べた場合は毒性が出てくる可能性もあります。アリの巣コロリの中身をまるまる全部食べてしまったのであれば、すぐに病院に連れて行き吐き出させてください。
成分はアリには猛毒だが哺乳類には安全
アリの巣コロリには昆虫には毒性があるけれども、低濃度であれば哺乳類に対しては毒性が低い薬剤が使われています。
顆粒|ヒドラメチルノン(アミジノヒドラゾン系)
犬の場合の致死量は、純粋なヒドラメチルノンを体重1kgに対して28,000mg。
犬の年齢や犬種によって異なりますが、餌の含有量は2~5%程度なので10kgの犬が50gの顆粒を食べない限り問題になりません。
ゼリー|ジノテフラン(ネオニコチノイド系)
ゼリーの餌に含まれているジノテフランが0.15%で、アリの巣コロリのゼリー1gの中に1.5mgしか含まれていません。
犬に対する致死量は不明ですがゼリー40g(ジノテフラン60mg)をラットに与えた場合、5匹のラットに中毒が出る量とのことなので、アリの巣コロリの1.5mgは犬にとっては非常に微量であるということがわかります。
中身をアリが持ち帰らないと意味がない仕組み
アリの巣コロリは働きアリが毒エサを巣に持ち帰り、巣にいる成虫と卵を生み続ける女王蜂に与えることで巣を全滅させる仕組みのものです。
毒エサを働きアリにせっせと運んでもらうためには、アリをアリの巣コロリに引き寄せなければいけません。
そのために使用されているのが黒蜜です。それはつまり、アリの巣コロリを置くとそこにアリが群がってくることを意味します。
※アリの巣コロリの黒蜜だけでは誘引力が弱い時は、餌に砂糖水を含ませるという荒業もあります。
群がってきたアリを気持ちが悪いからといって、箒で掃き出したりスプレーの殺虫剤をかけてはいけません。
懸命に働く小さなアリを見るとかわいそうな気持ちにもなりますが、家の中で行列を作っている場合は放って置くとどんどんと増えていきますので心を鬼にしてアリ退治を行ってください。
アリの群れを見ず犬や猫にも安全な設置方法
アリの巣コロリは犬や猫にとっても中身が気になる存在です。また、餌を運んでいるアリを見つけてたら食べてしまう可能性もあります。
そういった事態を回避するための設置方法をご紹介します
アリが家に入ってくる場所を見つける
最初に、アリの侵入経路を見つけ出します。
アリが行列を作っている場合は見つけやすいですが、家の中でアリがウロウロしている時は注意深く観察してどこから入ってくるのか調べなければいけません。
アリの侵入してくる隙間を見つけたらそこにアリの巣コロリを設置します。このときアリの巣コロリ本体の穴とアリの侵入口を密着させて置きます。
部屋の隅が怪しい
アリの巣コロリをセロハンテープなどで固定する
アリの侵入してくる隙間とアリの巣コロリの本体の入り口を密着させたら、それ以外の本体の入り口はセロハンテープなどで塞いでしまいましょう。
周辺に他の隙間があったらそこも残らず塞いでしまいます。アリの頭が入れるような隙間があればアリは通れますのでここは抜かりなくきっちりと塞いでください。
侵入口から入ってくるアリがもれなくアリの巣コロリの中に入るようになります。
これで家の中でアリの行列を見ずに毒エサを運んでもらえます。アリの巣コロリが犬の視界に入らないように何かかぶせておいても良いでしょう。
隙間を塞いでしまえばアリはもう入ってこないのでは?とも思いますが、アリが通れる隙間などは探せばいくらでもあるので侵入口が特定された際には徹底して駆除を行うようにしてください。
■アリの巣コロリ えさ:顆粒のみ
■スーパーアリの巣コロリ えさ:顆粒 ゼリー