リフォーム工事には定価がなく同じ工事をする場合でも業社によって料金が異なるので、交渉次第で値引きできる可能性が十分にあります。
値引き交渉の際に大切なのは情報を収集しておくこと。中でも複数の業社から見積もりを取る相見積もりは、値段交渉の武器とも言えます。
本記事では値引き交渉に必要な相見積もりの条件と相見積もりを使った値引き交渉のコツについてまとめてあります。
リフォームの値引き交渉|相見積もりの正しい使い方
値引き交渉に必要な相見積もりの条件
リフォームの「希望」や「予算」は同じ条件で各業者に伝える
条件が異なれば工事の内容も使用する材料も当然異なるものとなります。条件が異なる見積もりでは正確な比較ができません。
同じタイミングで各社に見積もりを出してもらう
3社で見積もりを出してもらうと決めたら同じタイミングで請求してください。各業者に請求する期間にひと月もの差があると確実に希望する条件が異なってきます。
同じタイミングと言っても一気に業者を集めて見積もりを取るという意味ではありません。時間と日にちはずらして、それぞれの業者と一対一で対応できるようにしてください。
見積もりの項目は細かく書いてもらう
リフォームの工事費用は、材料費、施工費、諸経費で構成されます。見積もりを出す際はこれらの費用の細かい項目まで記載してもらうようにしてください。
工事一式としか記載されていない見積もりでは、工事の中身が明確でないため他の見積もりとの比較はできません。そのような見積もりしか出さない業社では工事に対する専門性も疑われます。
相見積もりは3社で十分
多くても3社の見積もりがあればリフォーム費用の妥当な相場はわかります。
多すぎると業社との対応に時間が割かれ混乱、比較検討も煩雑になります。3社程度であれば見積もりを余裕を持って比較し、それぞれの見積もりについての疑問点も見つけやすくなります。
図面があれば準備しておく
リフォームしたい建物の図面があればより精度の高い見積もりを出してもらえます。
見積もりが有料か無料かは事前に確認
見積もりは基本的に無料である場合が多いです、が、無料と言っていても詳細な見積もりを作成する場合は有料であるということもあるので確認してください。
相見積もりを使って値引き交渉する方法
相見積もりであることを各業者に伝える
見積もりをとる際に、各業者に相見積もりであることを伝えておきます。そうすることで競争意識が働き、より適正な見積もりを提案してもらえます。この時、具体的にどこのリフォーム会社に依頼しているかは伝える必要はありません。
値引きは諸経費から
工事費用の材料費・施工費を、値引きしすぎると質の良くない材料や未熟な職人さんを使われる可能性が出てきます。
値引きする時は、諸経費が削れないか交渉してみましょう。
諸経費には、運搬諸経費、現場管理費、産業廃棄物処理費など根拠のない項目も含まれていることがあり、業社によっては値引き幅を想定して最初から多めに計上していることがあります。
見積もりは直接受け取る
見積もりはメールや郵送ではなく、直接会って提出してもらいます。
実際にあって見積書を見ながら内容を確認することで技術力だけでなく、その業者との相性や誠意を計り知ることができるからです。
信頼関係を築くことで、その後の値引き交渉もスムーズに行うことができます。
条件が合わなければはっきりと断る
相見積もりをすると必ず断る業社も出てきます。
断る際は、他の業者に決めた理由と、見積もりを出してくれたことへのお礼を伝えるようにしてください。
電話で伝えるのがベストですが、難しければメールでも問題ありません。有耶無耶にして放置することだけは絶対にやめてください。
相見積もりの間違った使い方
他社の見積もりを見せて値引き交渉をするのはNG
リフォームの見積もりにはその会社の独自のノウハウや、コストを抑えるための努力などが書かれています。それを他社見せて「こちらと同じ仕様で安くなるなら…」と交渉するのはルール違反です。
他の業者の見積もりを見せるということはノウハウが流出するだけでなく、見せた業者にも「自分たちも見積書も他社に見せらるのでは?」という不信感を抱かせることになります。
見せられた側も不安になるので、誠意を持ってプランを考えて見積もりを出す意欲を失わせます。
見積もりの詳細を見せるのはルール違反ですが、金額だけを伝えて値引き交渉するのは問題ありません。
リフォームプランを変更して何度も見積もりを請求するのはNG
見積もりは無料だと言っても、会社側としては調査のための人件費や手間がかかっています。ですので、契約につながらなければ見積もり作成にかけた時間や費用は無駄になります
そのため、リフォームのプランを変更するたびに見積もりを出してほしいと言われても業者側としては対応しきれません。
リフォームプランを途中で変えると業者間の比較も難しくなるので、最初に相見積もりを出してもらったプランを参考に業者を選ぶようにしてください。
「とりあえず見積もりを出してください」はNG
正確ではなく略式のものでよいのであれば「とりあえず簡単な見積もり」を出すこともできますが、それでは相見積もりの意味がありません。
現地調査をして細かい項目まで記載された見積もり書を作成するためには手間がかかります。
手間の掛かる仕事を無料でやってもらうわけですから気持ちよく事をすすめるためにも、労をねぎらう言葉は大切です。
相見積もり書は数字だけで比較しない
見積もり書の料金が安すぎる場合は、素材や設備のランクを下げてコストを抑えていることがあります。それぞれの仕様はしっかりと確認。不明な点は業者に質問するようにしましょう。
何度も値引き交渉するのはNG
適正な工事には妥当な費用がかかります。費用に安さだけを求めれば、工事の質や材料の品質を落とすことにもなりかねません。
少しでも安い費用でリフォーム工事をしたいという気持ちはわかりますが、費用と工事の品質のバランスを考えたら値引きにも限度があるというものです。
リフォームの相見積もりの取り方
相見積もりを取り一つのリフォーム業者を決める作業は手間もストレスもかかる作業です。
【相見積もりを取り契約するまでの流れ】
- 希望するリフォームの内容を決める
- 複数の業者に問い合わせる。
※玉石混交のリフォーム業者の中から無作為に選定 - 見積もりをとってもらえるか尋ねる
※その際。相見積もりであることも伝える - 見積もりを出すための簡単な打ち合わせをする
- 相見積もりを比較検討し業者を決める
- 契約した業者以外にはお断りの連絡を入れる
こんな面倒くさい作業を一気にできるのが一括見積りサイトです。
一括見積もりのサービスサイトには厳しい審査基準を通過した業者しか登録されない仕組みとなっているので、無作為に連絡して悪質なリフォーム会社に依頼してしまうと言うリスクを回避することができます。
これは、素人がリフォーム業者を探すときには大きなメリットですね。登録するのが多少煩わしくても大金を騙し取られるよりマシというものです。
一括サイトではあなたの住んでいる地域の業者から複数の見積もりを取ることができますが、このサービスを利用して結局どことも契約しなかったとしても料金発生しません。お断りの連絡も代理で行ってくれます。
リフォーム工事をする時に相見積もりを取ることは大切なことですが、無用な手間とストレスを省くためにも一括見積もりサービスは有効に活用してください。