家の点検の時に屋根裏の柱に亀裂や裂け目を発見!これは一大事と焦るかもしれませんが、木製の柱の場合は心配のないことが多いです。
目次
木製の柱の亀裂・裂け目は貫通割れでなければ大丈夫
柱の表面が割れる干割れは心配ない
伐採した気は乾燥してから建材として使用されます。木材のひび割れは伐採した木材を乾燥する過程で生じます
木材から水分が抜けると木の細胞が収縮してひびが生じるのですが、細胞がぐっと引き締まることから干割れがある木材はないものに比べてむしろ強度が増すとされます。
貫通割れは危険
引用:木の家
木材の断面に貫通して割れているひび割れのことを言います。これは、柱の強度を下げ家の倒壊を招く恐れもあるため早急の補修が必要となります。
しかし、ひび割れは芯(年輪の中心)を超えて進まないため天然の木材の柱がこのようにパックリと割れることはめったにありません。
集成材 引用:ウィキペディア
一方、木材を接着して作った集成材の柱の場合は、接着剤の劣化により貫通割れをする危険性があります。
コンクリートの柱のひび割れは要注意
コンクリートは耐久性が強いけれども亀裂があると建物が崩れたり、その亀裂から雨水が侵入して建物を腐らせたりするので注意が必要です。
コンクリートの場合、ひび割れの症状により対処法が違います。
■0.2mm~0.3mm以内のひび割れ:髪の毛ほどの細いひびなのでヘアークラックといいます。
塗装部分の劣化だけであるのでほとんど問題ありません。
■0.3mm以上のひび割れで、深さも0.5mm以上:構造クラックといい深刻な症状
建物の構造的な欠陥や地震・家の傾きなどが原因で強度が低下している可能性が高く修繕が必要です。
■鉄骨の柱にモルタルを塗ったタイプのもの(見た目はコンクリートの柱)
建物自体が鉄骨構造で鉄骨の柱自体が割れていなければ表面のモルタルにひびが入っているだけなので問題なし。
コンクリートのひび割れ原因
乾燥や地震などの他に、次のようなこともひび割れの原因となります。
・凍結
コンクリートの内部に染み込んだ水が凍ったり溶けたりを繰り返してひびが生じる
・中性化
コンクリートの成分と二酸化炭素や排気ガスが反応してひび割れる
地震保険に柱の亀裂は適応できるか?
地震保険は、外壁や基礎、柱や梁といった主要構造部分にどれくらいの損害があるかが査定の条件となります。
■地震で木の柱に亀裂が入った
柱は修理が難しいため損傷が認められれば高いポイントで査定されます。目安としては柱全体の3分の1以上の亀裂があれば損傷として認定されます。
■コンクリートの場合
住宅が鉄筋コンクリート構造であれば基礎を除く主要構造部の損傷が査定されます。
基礎のコンクリート部分のひび割れが地震による損害として認定されるのは木造建築のみです。
※基礎部分のひび割れは大きさではなく数が重要視されます。すなわち、大きいひび割れが一箇所に生じているよりも小さいひび割れが無数ある方が保険金が下りる可能性が高いです。
地震保険の対象外
- 被害規模が小さくて一部損に値しない
- 門・塀・ブロックなど家の付属物の被害
- 地震発生の翌日から10日経過している
- 地震以外が原因の場合
まとめ
柱に亀裂やひびがあると心配になりますが、木材の場合は乾燥による干割れの可能性が高くむしろ強度の高い木材となります。
コンクリートの柱の場合は、状況によっては早めの処置が必要な場合がありますので、ひび割れが不安な場合な一度耐震診断をしてみることをおすすめします。
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