事故物件におけるペナルティ!告知せずに賃貸・売買契約をした場合

事故物件を告知せずに賃貸契約や売却契約をした場合、後々降り掛かってくるペナルティは大きいです。

事故物件におけるペナルティ【賃貸・売却】

告知せずに賃貸した場合のペナルティ

  • 賃貸借契約が解除されます。
  • 損害賠償を請求されます。
  • 転居費用を請求されます。

賃貸借契約の解除

事故物件であることを告知されずに契約してしまった場合、借り主は騙されたという気持ちになるものです。

借り主が事前に知らされていれば契約しなかったと訴えてくれば、貸し主は契約解除に応じなければなりません。

損害賠償を請求される

契約時に支払った敷金・礼金、居住期間に要した賃料や引っ越しに掛かった費用さらには慰謝料などで100万円以上請求されたケースもあります。

転居に掛かる費用を請求される

新しい転居先を見つける費用、及び、引越し代が請求されます。

 

告知せずに売却した場合のペナルティ

  • 契約不適合を追及されます。
  • 損害賠償を請求されます。
  • 転居に掛かる費用を請求されます。

契約不適合責任を追及される

従来の瑕疵担保責任にかわり2020年4月に制定されたのが契約不適合責任です。これは買い主が手に入れた物件が納得できるものでなかったときに売り主を追及できる権利です。

以前の瑕疵担保責任においては、買い主が追求できる権利は「損害賠償請求」か「契約解除」のみでしたが、契約不適合責任では、新たに「修補」と「代金減額請求」が加わえられました。

【具体的な内容】

・損害賠償請求

事故物件であることを知らずに契約したことで掛かった費用や、心理的瑕疵などによる精神的なストレスに対する慰謝料など。

・契約解除

契約自体を白紙にすること

・修補

水回りの水漏れや天井の雨漏りなどがあった場合に修理をする

・代金減額請求

修補で補えないような事象に対しては相対的な減額幅を請求する

 

つまり、契約不適合責任では売り主の責任が増え、買い主を保護するという側面が強くなっているため、契約不適合責任を果たさずに告知をしないということは大きなペナルティを抱えることになります。

ちなみに、契約不適合責任が追求されるのは引き渡しから2年。

買い主にとっては、物件が事故物件であったということは当然契約不適合に該当するため、万が一、その2年間で「実は事故物件であった」ということを買い主に知られた場合は、契約不適合を追求されることになります。

損害賠償を請求される

不動産物件を購入する金額は多額であるため、損害賠償もそれに応じて多額になります。更に訴訟問題に発展する可能性もあるので、裁判費用や話し合いなど無駄に労力がかかることにもなります。

転居に掛かる費用を請求される

引っ越し代など転居時に直接掛かる費用の他に、物件購入時等に発生した仲介手数料なども請求される可能性があります。

 

事故物件の告知義務期間は賃貸・売買で異なる

①賃貸の場合は3年

2021年10月8日に国土交通省から発表された「宅建業者による人の死の告知に関するガイドライン」によると、賃貸の場合の告知義務期間は3年となりました。

これにより、事故物件になってから3年を経過する日以前の契約日であれば告知義務が生じます。

【告知する内容】
・事故の種類
・事故があった場所と時期

ガイドラインができる前は事故直後に借り主になった人には告知義務があるが、その次の人には告知する義務はないという暗黙のルールがありました。

そのため、不動産業者の中には自社の社員事故物件に一定期間住まわせ、その後2人目となる一般の借り主には告知せずに貸し出すということも行われていました。

現在ではこれは告知義務違反行為とみなされます。

 

②売買の場合は期限がない

不動産の売買では買い主の金銭負担が大きいこと。

住居購入の目的が今後そこに住み続けることが大半であるため、事故物件かどうかは契約を左右する重要な要素とみなされるからです。

また、売買の場合、建物を取り壊し更地にしても「事故物件があった土地」として、告知義務が残ります。

ドラマ「魔法のリノベ3話」の家は事故物件ではないの?

魔法のリノベというドラマの3話では、事故物件を題材にしたエピソードが描かれていました。

ある新婚夫婦が購入した家は眺めの良い中古建ての一軒家でしたが、後に、妻がその家は実は事故物件だったことを知り離婚騒動にまで発展するという内容でした。

事故内容は、前の住人がこの家で一人でなくなり(孤独死)、数日後に発見されたということでしたが、夫婦はこの事実を知らされていなかったというのです。

自然死には告知義務がないというのが、不動産屋の主張のようですが、果たしてそうでしょうか?

孤独死に関してはリフォームや特殊清掃が行われていれば告知義務があるとされます。

このドラマでは、死後数日後に弟子が発見したとされていましたが・・・・

ガイドラインによると自然死および事故死の中でも特殊清掃や大規模リフォームなどが伴わなかった場合は原則的に買い主への告知を不要とされています。

死後発見まで数日経ってはいたが、冬であったため特殊清掃は行われず一般的な清掃で終わっていた。そのため、告知義務に当たらなかったということなのでしょうか?

しかし、買い主から人の死の有無を確認された場合は、把握している内容を告知する義務があるとされています。

夫婦に家を売った不動産会社は、その部分もうやむやに濁しているように思われました。

ドラマではこの家で亡くなった方が有名な作曲家で最終的には奥さんも自然死として納得、めでたしめでたしで終わりましたが、これは契約不適合責任を追求してもよい事案なのではと少しばかしモヤモヤした次第でした。

 

事故物件も買取業者を選べば売れる

事故物件は売れないイメージがありますが、訳あり物件の扱いを得意とする業者を選べば適正な価格で売ることができます。

【買取業者の選び方】

・実績がある

マイナスのイメージが強い事故物件は、気味が悪いという理由から不動産の価格が下がってしまいます。

過去に事故物件を取り扱ったことのある業者であれば、事故物件を売却するノウハウも持っているので適切価格で買い取ってもらえます。

・手厚いサポートがある

事故物件の専門家に相談すれば、所有者の悩みや思いに寄り添って精神的な面から法律的な問題まで真摯に取り組んでもらえます。

成仏不動産は、事故発生時の特殊清掃から買取、リノベーション、再販売までを一貫して行っている訳あり物件専門の業者です。

成仏不動産では事故物件に関する情報を隠すことなく紹介されます。

一般的な不動産情報のサイトでは、「告知事項あり」とだけ表記されていて詳細がわからないケースが多いのですが、

成仏不動産ではオープンにすることで事故物件でも平気な使い方ができる人へのマッチングを促す仕組みです。

このような独特なビジネス展開を行っている不動産であるからこそ、事故物件でも陰鬱なお荷物物件としてではなく資産運用の可能性を高めてくれるのです。

 

➡事故物件を正しく査定してもらい適正価格で売却する。