外壁塗装では塗装の品質や仕上がりに悪影響が出てしまうために、雨の日に塗料を塗るという作業は行われません。しかし、高圧洗浄は外壁塗装の工程の中でも唯一、雨の日がメリットとなる作業ですす。本記事では高圧洗浄を雨の日に行うことのメリットについてまとめてみました。
目次
雨の日に外壁を高圧洗浄することの3つのメリット
雨の日は水の被害を最小限に抑えられる
高圧洗浄は汚水が周囲や近隣の家に飛び散らないように飛散防止シートで覆ったり、隣接している家屋付近の作業では圧力を下げたりというように細心の注意を払いながら行われます。また、近隣の家には外に洗濯物を干さないようにお願いしなければなりません。
しかし、雨の日は洗濯物を外に干す家もなく窓も閉められていることが多いので、飛沫が飛散して迷惑を掛ける可能性が低くなります。
高圧洗浄で発生する騒音被害も抑えられる
高圧洗浄を行うと水が出る音や水が跳ね返る音、洗浄機本体からの稼働音などが発生します。高圧洗浄の作業時間は7~8時間にも及ぶものですから、騒音に対する近隣への配慮も怠ることはできません。
窓が閉まっているので外からの音が軽減できる
晴れた日は窓を開けて日光を入れたり、換気をする家が多いので高圧洗機の音が室内まで届き気になるものです。でも、雨の日は窓を閉め切っているので、その分、音の侵入を防ぐことができます。
雨の音で緩和される
雨の音もまた高圧洗浄によって発生する音をかき消してくれます。
汚水を排水溝に流す手間が省ける
高圧洗浄を行ったあとは落とした泥や汚水が下に垂れて溜まってしまいます。作業後は、その汚れを排水溝などに流す後始末が必要となります。雨が降っているとこの汚水や泥を雨水が洗い流してくれるので、その分、作業効率が上がります。
雨の日にできる工程とできない工程
雨の日にもできる高圧洗浄以外の作業
足場の設置や撤去は雨が降っていても作業できます。これらの作業は外壁塗装スケジュールのはじめに行われるので、もし、その後の工程で雨が降り続けば工期が遅れてしまいます。
※塗装作業は通常雨の日にはできませんが、雨が当たらない軒天の塗装に関しては行う場合もあります。
ただし、雨の日にできる作業とはいえ風が強い日は中止になることもありますので、スケジュール変更に関しては業者からこまめに報告をもらうようにしてください。
雨の日にできない作業
国土交通省の公共建築工事標準仕様書では
「気温5度以下、湿度85%以上の場合は塗装を避けてください。」また「外壁塗装は、降雨の恐れがある場合及び強風時には原則として行わない」
とされています。
外壁塗装において塗料を塗る工程は下塗り・中塗り・上塗りと3回行われるのが一般的です。これらの作業は雨に日には行われません。
塗料を雨の日に塗った場合、次のような問題が生じる可能性があります。
- 雨で塗料が流されてしまう
- 塗料が落ちるためまだらな仕上がりになる
- 光沢が落ちる
- ひび割れや塗膜剥離といった劣化を起こす原因となる
作業をしている途中で急に雨が降り出した場合も、すぐに作業を止めて塗装に影響が出ないように対応してもらってください。
雨天時の延期で追加料金は発生しない
雨などの自然環境が要因で工期が遅れた場合、通常、追加料金は請求されません。
ですが、工期が遅れることで足場代のレンタル料金がかかったりするとそれを上乗せしてくる業者も存在します。見積もりを確認する際は、雨の日の追加料金についても確認しておくようにしてください。
まとめ|雨の日にも的確に対応してくれる業者を選ぶ
雨の多い季節を避けて外壁塗装を依頼することも大切ですが、高温多湿で台風の影響も受けやすい日本では雨を完全に避けるということは容易なことではありません。
そのため天候に応じて適切に作業を進めてくれる業者に塗装工事を依頼するということがとても重要ということになります。
問題のある業者の場合は、「小雨くらいなら大丈夫」「安くするから」と言って強引に作業を続けることもあるので要注意です。
後々、仕上がりに問題が生じ再塗装ということにならないためにも天候や湿度を的確に判断しきちんとした作業をしてくれる優良な塗装業者を選ぶようにしてください。